賃貸契約をするときは、一般的に敷金や礼金、保証人などの費用と手続きが必要です。
敷金や礼金は、法律の決まりではなく慣習なので、地域差がありますが、例えば東京近郊では、敷金、礼金をそれぞれ月額家賃の2か月分ずつとして、敷2礼2などと表現します。
敷2、礼2の場合、初期費用として家賃のほかに月額の4か月分が必要ですが、このうち、敷金は将来退去する際に返してもらえる金額、礼金は、大家さんに支払って、帰ってこない費用です。
賃貸契約は、家賃を毎月支払う必要があるので、敷金は万一の滞納に備えるとともに、支払い能力を証明する目的がありますが、人口減少による需要の減少と、不動産投資ブームによる供給増加で、貸家同士の入居者獲得競争として、敷金礼金ゼロ物件が増加傾向にあります。
入居者にとって、契約時のハードルが低くなり、歓迎すべき状況ですが、 敷金礼金ゼロ物件では、退去時のメンテナンス代や鍵交換代などを、料金を明示して別途請求する場合もあります。
いったん敷金を預けておいて、退去時にメンテナンス代がいくら差し引かれて、実際にいくら戻るかわからないよりも、あらかじめ一時金の額が明示されているので安心です。