第7話
『先輩、起きて下さいよ』
『もう帰りますよ』
ん、完全に酔っぱらって寝てしまったらしい。
僕は、相原に肩を叩かれ、目を覚ました。
『あ、ごめん・・・結構飲んだねぇ』
『あれ、女性陣は?』
『もう先に帰りましたよ。先輩、お酒弱くなりましたね』
『ごめんごめん、彼女たちに謝らないとね・・・』
『今度、瞳ちゃんに会ったら謝って下さいよ』
『ああ、でも二度と会えないかもな・・・番号分らないし』
『何、寝ぼけてんですか~、手の中にメモがあるでしょ』
『ちゃっかり番号聞いてましたよ』
『まっ、楽しんでもらえたようで良かったですけど』
相原はニヤニヤしながら言った。
確かに僕の手の中には、メモがあった。
メモには、電話番号とラインのID(必ず連絡ください、遅くても良いので・・・瞳)と書いてあった。
僕は、そのメモを財布にしまい、会計を済ませた。
店の外に出て時間を確認すると、深夜1時だったが、下北沢の街は、まだまだ賑やかだった。
『先輩、御馳走様でした。私はタクシーで帰りますね、また連絡致します』
相原は頭を下げた後、タクシーを拾い帰って行った。
楽しかったなぁ・・・
僕もタクシーに乗って家に帰る事にした。
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